神聖なコーラン
SURA 55-59

SURA 55.慈悲あまねく御方章 〔アッ・ラハマーン〕 慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 1.慈悲あまねく御方が, 2.このクルアーンを教えられた。 3.(かれは)人間を創り, 4.物言う術を教えられた。 5.太陽と月は,一つの計算に従い(運行し), 6.草も木も,(慈悲あまねく御方に)サジダする。7.かれは天を高く掲げ,秤を蝕けられた。 8.あなたがたが秤を不正に用いないためである。 9.厳正に平衡を旨とし量目を少なくしてはならない。 10.また大地を,生あるもののために蝕けられた。 11.そこに果実があり,(実を支える)萼を被るナツメヤシ, 12.殻に包まれる穀物と,(その外の)賜物。 13.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 14.(かれは)陶工のように泥から人間を創られ, 15.また火の炎からジン(幽精)を創られた。 16.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 17.(かれは) 2つの東の主であり,また2つの西の主であられる。 18.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 19.かれは2つの海を一緒に合流させられる。 20.(だが)両者の間には,(アッラーの配慮によって)障壁があリ一方が他方を制圧すること はない。 21.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 22.両方は真珠とサンゴを産する。 23.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 24.山のように海上に帆を張る船は,かれの有である。 25.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 26.地上にある万物は消滅する。 27.だが(永遠に)変らないものは,尊厳と栄誉に満ちたあなたの主の慈顔である。 28.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 29.天と地の凡てのものは,かれに向かって請い求める。日毎にかれは,(新たな)御業で処理 なされる。 30.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 31.あなたがた(人間とジンの)2つの衆よ,われはあなたがたのため,今に(最後の審判であな たがたの賞罰に)取り掛かるであろう。 32.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 33.ジンと人間の衆よ,もしあなたがたが,天地の領域から遠くに越えられるなら,越えて・な さい。権能がなくては,越えることは出来ない。 34.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 35.あなたがた(邪悪な両者)に対して,燃え盛る炎と煙が浴びせられよう。あなたがたには, 防ぎようがないであろう。 36.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 37.大空が裂けて,赤革のようなバラ色になる時。 38.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 39.その日人間もジンも,その罪に就いてわざわざ問われることはないであろう。 40.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 41.罪を犯した者にはその印があり,かれらは前髪と足を捕えられよう。 42.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 43.これは罪を犯した者が,嘘であると言いはった地獄である。 44.かれらはその(業火)と,煮え立つ湯の間をさ迷う。 45.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 46.だが主の(審判の座の)前に立つことを畏れてきた者のためには,2つの楽園があろう。 47.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 48.枝を張る木々… 49.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 50.2つの園の中には,2つの泉が(滾滾と)涌き出ている。 51.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 52.2つの園の中には,凡ての果実が2種ずつある。 53.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 54.かれらは,錦を張り詰めた寝床の上に寄り掛かり,楽園の果物は近く(手の届く所)にあろ う。 55.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 56.そこには人間にもジンにも,これまで触れられていない,眼差しを押さえた(淑やかな)乙 女たち。 57.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。  58.かの女らはさながらルビーかサンゴのよう。 59.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 60.善いことへの報いは,善いことでなくて何であろう。 61.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 62.この2つの(楽園の)外に(更に)2つの楽園がある。 63.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 64.(水が豊かで)緑滴る園。 65.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 66.そこには2つの泉が涌き出ている。 67.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 68.そこには種々の果物,ナツメヤシもザクロもある。 69.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 70.そこには素晴しく美しい乙女がいる。 71.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 72.美しい乙女は永遠の天幕に(引き籠る)。 73.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 74.人にもジンにも,これまで触れられていない。 75.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 76.緑の褥,美しい敷物に身を凭せて。 77.それであなたがたは,主の恩恵のどれを嘘と言うのか。 78.尊厳と栄誉に満ちた御方,あなたの主の御名に祝福あれ。

SURA 56.出来事章 〔アル・ワーキア〕l 慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 1.(起るべき)出来事が起る時, 2.(誰も)その起るのを,嘘であるとしなくなる。 3.(或る者は)低く落され,(或る者は)高く挙げられよう。 4.その時,大地は大揺れに揺れる。 5.山々は砕けて崩れ,6.粉粉になって飛散する。 7.その時あなたがたは,3つの組に分けられる。 8.まず右手の仲間(がいる)。右手の仲間とは何であろう。 9.また左手の仲間(がいる)。左手の仲間とは何であろう。 10.(信仰の)先頭に立つ者は,(楽園においても)先頭に立ち, 11.これらの者(先頭に立つ者)は,(アッラーの)側近にはべり, 12.至福の楽園の中に(住む)。 13.昔からの者が多数で, 14.後世の者は僅かである。 15.(かれらは錦の織物を)敷いた寝床の上に, 16.向い合ってそれに寄り掛かる。 17.永遠の(若さを保つ)少年たちがかれらの間を巡り, 18.(手に手に)高坏や(輝く)水差し,汲立の飲物盃(を捧げる)。 19.かれらは,それで後の障を残さず,泥酔することもない。 20.また果実は,かれらの選ぶに任せ, 21.種々の鳥の肉は,かれらの好・のまま。 22.大きい輝くまなざしの,美しい乙女は, 23.丁度秘蔵の真珠のよう。 24.(これらは)かれらの行いに対する報奨である。 25.そこでは,無益な言葉や,罪作りな話も聞くことはない。 26.只「平安あれ,平安あれ。」と言う(のを耳にする)だけである。 27.右手の仲間,右手の仲間とは何であろう。 28.(かれらは)刺のないスィドラの木, 29.悠々と実るタルフ木(の中に住・), 30.長く伸びる木陰の, 31.絶え間なく流れる水の間で, 32.豊かな果物が 33.絶えることなく,禁じられることもなく(取り放題)。  34.高く上げられた(位階の)臥所に(着く)。 35.本当にわれは,かれら(の配偶として乙女)を特別に創り, 36.かの女らを(永遠に汚れない)処女にした。 37.愛しい,同じ年配の者。 38.(これらは)右手の仲間のためである。 39.昔の者が大勢いるが, 40.後世の者も多い。 41.左手の仲間,かれらは何であろう。 42.(かれらは)焼け焦がすような風と,煮え立つ湯の中, 43.黒煙の影に, 44.涼しくもなく,爽やかでもない(中にいる)。 45.かれらはそれ以前,裕福で(享楽に耽り)。 46.大罪を敢て犯していた。 47.そして何時も言っていた。「わたしたちは死んでから,土と骨になり,本当に甦されるので しょうか。 48.わたしたちの古い祖先も(甦されるの)ですか。」 49.言ってやるがいい。「そうだとも,昔の者も後世の者も。 50.必ず一緒に召集されるのである。定められた日の,定められた時に。」 51.その時あなたがたは(どうであろう),迷って(真理を)虚偽であるとした者よ。 52.必ずあなたがたはザックームの木(の実)を食べ, 53.それで腹は一杯。 54.その上煮え立つ湯を飲む, 55.喉が乾いたラクダが飲むように。 56.これが審きの日の,かれらの持て成しである。 57.われはあなたがたを創った。あなたがたはどうして真実を信じようとしないのか。 58.あなたがたは,あなたがたの射出するもの(精液)に就いて考えたか。 59.それを創ったのはあなたがたなのか,それともわれがその創造者であるのか。 60.われは,あなたがたに死(期)を定めた。われは,(決して)出し抜かれたりすることはな 61.だがわれは同類の者で取り替え(世代の交替),またはあなたがたが知らない(他の形態の )ものに,あなたがたを創(り変え)る。 62.あなたがたは,確かに最初の創造を知っている。それでも何故留意しないのか。 63.あなたがたは,あなたがたが耕す(畑の)ことを考えたか。 64.あなたがたがそれ(植物)を育てるのか,それともわれが育てるのか。 65.もしわれが欲するならば,それを枯れた屑にしてしまう。あなたがたは驚愕して止まない。 66.(そして言うであろう。)「わたしたちは本当に負債を課せられた。 67.いや,わたしたちは(労働の成果を)取り上げられた。」 68.またあなたがたの飲む水に就いて考えたか。 69.あなたがたが雲から(雨を)降らせるのか,それともわれが降らせるのか。 70.われがもし欲するならば,それを塩辛くすることが出来る。あなたがたはどうして感謝しな いのか。 71.あなたがたは,灯火に就いて考えたか。 72.その(燃やす)木を,あなたがたが創ったのか,それともわれが創ったのか。 73.われはそれを教訓とし,また荒野の住民の便利のために創った。 74.だから偉大であられるあなたの主の御名を讃えなさい。 75.わたしは,沈んでゆく星にかけて誓う。 76.それは本当に偉大な誓いである。もしあなたがたに分るならば, 77.本当にこれは,非常に尊いクルアーンである。 78.(それは)秘蔵の啓典の中に(書かれてあり), 79.清められた者の外,触れることが出来ない。 80.万有の主からの啓示である。 81.これは,あなたがたが軽んじるような教えであろうか。 82.またあなたがたは(それを)虚偽であると申し立て,あなたがたの暮らしを立てるのか。 83.それならあなたがたは,(臨終の人の魂が)喉もとを塞ぐ時, 84.(座って只)見守るばかりなのか。 85.われはあなたがたよりもかれに近いのである。だがあなたがたには見えはしない。 86.あなたがたがもし(来世の)報いを除外されているというのなら,あなたがたは何故,87.その(魂)を(体内に)呼び戻さないのか。もしあなたがたが,真実(を語っているの)な らば。 88.もしかれが,(アッラー)に近付けられた者であるなら, 89.(かれに対する報奨は)安心と満悦,そして至福の楽園である。 90.もしかれが,右手の仲間であるならば, 91.「あなたに平安あれ。」と右手の仲間から(挨拶される)。 92.もしかれが,嘘付きで,迷った者であるならば, 93.煮え立つ湧の待遇を受け, 94.獄火で焼かれよう。 95.本当にこれは,揺ぎのない確かな真理である。 96.だから偉大であられるあなたの主の御名を讃えなさい。

SURA 57.鉄章 〔アル・ハディード〕 慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 1.天にあり地にある凡てのものは,アッラーを讃えろ。本当にかれは偉力ならびなく英明であら れる。 2.天と地の大権は,かれの有である。かれは生を授け,また死を授ける。かれは凡てに就いて全 能であられる。 3.かれは最初の方で,また最後の方で,外に現われる方でありまた内巧なされる方である。かれ は凡ての事物を熟知なされる。 4.かれこそは天地を6日の間に創造なされ,それから玉座に鎮座なされる方である。かれは地に 入るもの,そこから出るもの,また天から下るもの,そこに上るものを知り尽される。あなたが たが何処にいようとも,かれはあなたがたと共にあられる。アッラーはあなたがたの行う凡ての ことを御存知であられる。 5.天と地の大権は,かれの有である。(一切の)事物は,アッラーの御許に帰される。 6.かれは夜を昼の中に没入させ,また昼を夜の中に没入なされる。また胸に秘めることを熟知な される。 7.アッラーとその使徒を信じ,かれがあなたがたに継がせられたものの中から,(主の道のため に)施しなさい。あなたがたの中で信仰して(財産や技能や労力を)使用する者,かれらには偉 大な報奨があろう。 8.どんな訳であなたがたは,アッラーを信仰しないのか。使徒は,あなたがたの主を信仰するよ う呼びかけている。もしあなたがたが信者なら,かれは既にあなたがたの誓約を受け入れられた のである。 9.かれこそは,あなたがたを暗黒から光明に連れ出すために,そのしもべに明瞭な印を下された 方である。アッラーは,あなたがたに親切で慈悲深くあられる。 10.どんな訳であなたがたは,アッラーの道のため施さないのか。本当に天地の遺産の相続は, アッラーに属する。あなたがたの中,勝利の前に(財を)施し戦闘する者と,後からそうする者 と同じではない。これらの者は,(勝利の)後に施して戦闘する者よりも高位である。だがアッ ラーは,凡ての者に善(き報奨)を約束された。本当にアッラーは,あなたがたの行うことを熟 知なされる。 11.アッラーに良い選を,選付ける者は誰か。かれはそれを倍にされ,(その外に)気前のよい 報奨を授けるであろう。 12.その日あなたは,信者の男と信者の女の,前の方や右側に,かれらの光が走るのを見るであ ろう。(かれらには言われよう。)「今日は,あなたがたへの吉報がある。川が下を流れる楽園 のことである。永遠にその中に住むのである。それこそは,本当に偉大な幸福の成就である。」 13.その日,偽信者の男女は,信者に言うであろう。「わたしたちを待ってくれ,あなたがたか ら光を借りたい。」(だがかれらには)言われよう。「後ろに引き返せ,そして光を求めなさい 。」そこでかれらの間に壁が蝕けられる。そこに一つの門があるが,その内側には慈悲が,その 外側には懲罰がある。 14.かれら(偽信者)は,「わたしたちは,あなたがたと一緒ではないか。」と叫ぶであろう。 かれら(信者)は言うであろう。「そうだ,だがあなたがたは自分の誘惑に任せ,(わたしたち の没落を)待ち望・,(主の約束に)疑いを抱き,虚しい望・に欺ゥれているうちに,アッラー の命令がやって来るに至った。欺瞞者が,アッラーに就いてあなたがたを欺いたのである。 15.今日となっては,あなたがたの身代金は受け入れられないであろう。また(明らさまな)不 信者たちはなおのこと。あなたがたの住まいは地獄の業火である。それはあなたがたの友だ。何 と悪い帰り所であることよ。」 16.(本当に)信仰するならば,アッラーの教訓に,また,啓示された真理に,心を虚しくして 順奉する時がまだやって来ないのか。以前に啓典を授っていながら,(寛容の時が)延ばされて ,心が頑固になった者のようであってはならないのではないか。かれらの多くはアッラーの掟に 背く者たちである。 17.あなたがたは,一度死んだ大地をアッラーが甦らされることを知れ。われは種々の印をあな たがたのために明示した。恐らくあなたがたは悟るであろう。 18.施しをする男と施しをする女とアッラーに善い選を,選付けする者には,かれはそれを倍に され,(その外に)気前のよい報奨を授けるであろう。19.アッラーとその使徒を信じる者,これらの者は(真理を愛する)真実な者であり,主の御目 には実証者である。かれらには報奨と光明があろう。だが信じない者またわが種々の印を嘘であ るという者,これらの者は,業火の住人であろう。 20.あなたがたの現世の生活は遊び戯れに過ぎず,また虚飾と,たがいの間の誇示であり,財産 と子女の張り合いに過ぎないことを知れ。(現世の生活を)例えれば慈雨のようなもので,(作 物は)生長して不信心者(農夫)を喜ばせる。やがてそれは枯れて黄色に変り,次いで粉々にな り果てるのをあなたがたは見るであろう。だが来世においては(不義の徒に)厳しい懲罰があり ,また(正義の徒には)アッラーから寛容と善賞を授かろう。本当に現世の生活は,虚しい欺時 の享楽に過ぎない。 21.あなたがたは主からの寛容(を請うため)に,相競って努力しなさい。それは天地の広さ程 の広大な楽園で,アッラーと使徒を信じる者のために準備されている。これはアッラーの恩恵で 御心に叶う者にそれを授ける。本当にアッラーは,偉大な恩恵の主であられる。 22.地上において起ころ災危も,またあなたがたの身の上に下るものも,一つとしてわれがそれ を授ける前に,書冊の中に記されていないものはない。それはアッラーにおいては,容易な業で ある。 23.それはあなたがたが失ったために悲しまず,与えられたために,慢心しないためである。本 当にアッラーは,自惚れの強い高慢な者を御好・になられない。 24.こんな者は物惜し・であるから,人びとにも物惜し・を勧める。仮令誰か(主の道から)背 き去っても,アッラーは元々満ち足られる御方であり,讃美すべき御方である。 25.実にわれは明証を授けて使徒たちを遣わし,またかれらと一緒に,啓典と(正邪の)秤を下 した。それは人びとが正義を行うためである。またわれは鉄を下した。それには偉大な力があり ,また人間のために種々の便益を供する。それはアッラーが,密にかれを助ける者,また使徒た ちを助ける者を,知っておられるためである。本当にアッラーは強大にして偉力ならびなき方で あられる。 26.われは,以前,ヌーフとイブラーヒームを遣わした。またわれは両者の子孫に預言の天分と 啓典を授けた。それでかれらの或る者は導かれた。だが,多くの者はアッラーの掟に背く者たち であった。 27.それからわが使徒を,かれらの足跡に従わせ,更にマルヤムの子イーサーを遣わし,福音を 授け,またかれらに従う者の胸に博愛と慈悲の情を持たせた。だが禁欲の修道院制は,かれらが 自分で作ったもので,われがかれらにそれを指示してはいない。アッラーの喜びを得たいばかり にしたことだが,かれらはそれも守らねばならないようには守っていなかった。それでわれは, かれらの中の信仰する者には報奨を与えた。だがかれらの多くの者はアッラーの掟に背く者たち であった。28.あなたがた信仰する者よ,アッラーを畏れ,かれの使徒を信じなさい。かれは倍の慈悲を授 け,また光明をあなたがたのために蝕け,それで(正しい道を)歩ませ,またあなたがた(の過 去の罪業)を赦される。本当にアッラーは寛容にして慈悲深くあられる。 29.アッラーの恩恵をかれらが少しも左右出来ないことを,また恩恵はアッラーの御手の中にあ るということを啓典の民は知るがいい。かれの御心に適う者は,それを授かる。本当にアッラー は偉大な恩恵の主である。


SURA 58.抗弁する女章 〔アル・ムジャーダラ〕 慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 1.アッラーは,自分の夫に就いてあなたに抗弁し,なおアッラーに不平を申し立(て祈)る女の 言葉を御聞きになられた。アッラーは,あなたがた両人の議論を御聞きになられた。本当にアッ ラーは全聴にして全視であられる。 2.あなたがたの中で,ズィハールによって,その妻を遠ざける者がある。しかしかの女らはかれ らの母ではない。母はかれらを生んだ者以外にはないのである。実にかれらの言うことは不法な ,虚偽の言葉である。本当にアッラーは寛容にしてよく罪を赦される。 3.ズィハールを宣言してその妻を遠ざけた者が,後にその言ったことを撤回しようとする時は, 両人が栗に触れる前に,一人の奴隷を解放しなければならない。これは,あなたがたに戒告され たことである。アッラーは,あなたがたの行うことを熟知なされる。 4.しかし(解放する奴隷を)持たない者は,両人が栗に触れる前に,2ヶ月続けて斎戒しなさい 。それをなし得ない者は,60人の貧者に食を与えなさい。これは,あなたがたにアッラーと使徒 を信じさせるためである。これらがアッラーの掟である。不信者に対しては痛ましい懲罰があろ う。 5.本当にアッラーと使徒を拒否する者は,かれら以前の者たちが,卑しめられたように卑しめら れるであろう。われは明白な印を下している。不信者に対しては,恥ずべき懲罰があろう。 6.その日アッラーはかれらを一斉に甦らせ,かれらの行ったことを告げられる。かれらはその事 を忘れているが,アッラーはそれを計算に入れられる。本当にアッラーは凡てのことを実証され る御方である。 7.あなたは,天地にある凡てのものをアッラーが知っておられることを知らないのか。3人で秘 密の相談をしてもかれは4人目に常におり,5人の時もかれらの6人目に常におられる。それより 少くてもまた多くても,かれらが何処にいようとも,かれはかれらと共におられる。それで審判 の日には,かれはかれらの行ったことを,かれらに告げられる。本当にアッラーは凡てのことを 熟知なされる。 8.あなたは,秘密の相談を禁じられた者たちが,その後禁じられたことに返っているのを見なか ったのか。かれらは罪悪と敵意と使徒への犯意とで,密議したではないか。またかれらがあなた のもとに来た時,アッラーがあなたに対して決して挨拶されなかった言葉(死を意味する呪いの 言葉など)で,あなたに挨拶しておいて(罵って)からかれらは仲間うちで,「何故アッラーは ,わたしたちの言ったことを罰さないのだろうか。」と言う。かれらには地獄で十分である。か れらはその中で焼かれよう。何と悪い帰り所であることよ。 9.あなたがた信仰する者よ,あなたがたが秘密の相談をする時は,罪と敵意と,使徒への犯意と で密議してはならない。善意と敬神の念をもって相談しなさい。アッラーの御許に,あなたがた は集められるのである。かれを畏れなさい。 10.秘密の相談は,悪魔による(示唆)だけで,信仰する者たちを悲嘆させるためのもの。だが アッラーの御許しがない限り,少しもかれらを害することは出来ない。それで信者たちに,アッ ラーを信じさせなさい。 11.あなたがた信仰する者よ,集会のおりに(広く)席をあけなさいと言われた時は,直ぐ席を 譲れ。アッラーはあなたがたのために(十分な)席を与えられる。また立ち上るよう言われた時 は,直ぐ立て。アッラーはあなたがたの中信仰する者や,知識を授けられた者の位階を上げられ る。本当にアッラーは,あなたがたの行う一切を熟知なされる。 12.信仰する者よ,あなたがたが使徒に私的な相談をする時は,相談を始める前にまず施し〔サ ダカ〕をしなさい。それはあなたがたのために最も良く,また最も清廉なことである。もし(そ れが)出来なくても,本当にアッラーは寛容にして慈悲深くおわします。 13.あなたがたは,私的な相談を始める前に施しをすることを尻込・するのか。仮にそれを行わ ず,アッラーがあなたがたに悔悟を赦された場合は,礼拝の務めを守り,定めの喜捨をし,アッ ラーと使徒に従いなさい。アッラーはあなたがたの行う一切を熟知なされる。 14.あなたは,アッラーの怒りを被った人びとを友とする者に,気付かないのか。かれら(偽信 者)はあなたがた(の仲間)でもなく,またかれら(の仲間)でもない。かれらは知っていなが ら,偽りの誓いをたてる。 15.アッラーはかれらのため,厳しい懲罰を備えられる。本当にかれらの行うことは大悪である 。 16.かれらは誓いを(かれらの悪行の)隠れ場とし,アッラーの道から(人びとを)阻む。かれ らは恥ずべき懲罰を受けるであろう。 17.かれらの富も子女も,アッラーに対しては,少しも役立たない。かれらは業火の仲間である 。永遠にその中に住むであろう。 18.アッラーが,一斉にかれらを復活させる日,かれらは(現世で)あなたがた(ムスリム)に 誓ったようにかれに(ぬけぬけと信者であると)誓い,かれらは(これによって)来世でも何と かなると思っている。いやとんでもない。かれらは本当に虚言の徒である。 19.悪魔がかれらを支配し,アッラーを念うことを忘れさせた。かれらは悪魔の仲間である。本 当に悪魔の仲間は損失者である。20.アッラーと使徒に反抗する者は,最も卑しい者の仲間である。 21.アッラーは,「われとわが使徒たちは必ず勝つ。」と規定なされた。本当にアッラーは,強 大にして偉力ならびなき御方であられる。 22.あなたは,アッラーと終末の日を信じる民が,アッラーと使徒に反抗するような者と親交を 結ぶところを見ないであろう。仮令かれらがかれらの父や,子,兄弟や親族であっても。かれは これらの者の心の中に信仰を書き留められ,親しく聖霊によって強められる。また川が下を流れ る楽園に入らせ,永遠にその中に住ませられるのである。アッラーはかれらを愛でられ,かれら もかれに満悦すろ。これらは,アッラーの一党(信者)の者である。本当に,アッラーの一党の 者こそ,非常な幸福を成就する者である。

SURA 59.集合章 〔アル・ハシュル〕 慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 1.天にあり地にある凡てのものは,アッラーを讃える。本当にかれは偉力ならびなく英明であら れる。 2.かれこそは,啓典の民の中の不信心な者を,その住まいから最初に追い出し放逐された方であ る。あなたがたはかれらが退去するものとは考えなかった。またかれらにしても,その砦だけで アッラー(の攻撃)を防げると思っていた。だがアッラーはかれらの予期しなかった方面から襲 い,かれらの心に怖気を投げ込・,それでムスリムたちと一緒になって,自分(自ら)の手で, かれらの住まいを破壊した。あなたがた見る目を持つ者よ,訓戒とするがいい。 3.アッラーは,仮令かれらに対し,放逐と御決めにならなくても,必ず現世においてかれらを懲 罰なされる。また,来世においては(必ず)火獄の懲罰がある。 4.それはかれら(不信者)が,アッラーとその使徒に反抗したためである。誰でもアッラーに反 抗するならば,本当にアッラーは懲罰に厳重であられる。 5.あなたがたが,ナツメヤシの木を切り倒しても,またその根の上に立たせて置いても,それは アッラーの御許しによるもので,アッラーの掟に背く者たちを卑しめられるためである。 6.またアッラーが,かれらから(取り上げて)かれの使徒に与えた物は,あなたがたが,馬やラ クダを駆りたてて手に入れた訳ではない。だがアッラーは,御望・の者を使徒の権限の下に委ね られる。本当にアッラーは,凡てのことに全能であられる。 7.アッラーが(敵の)村の民から得て使徒に与えた物は,アッラーの有であり,また使徒や近親 ,孤児,貧者,旅人のものである。それはあなたがたの中の,只富裕な者の間に専らわたらせな いためである。また使徒があなたがたに与える物はこれを受け,あなたがたに禁じる物は,避け なさい。アッラーを畏れなさい。本当にアッラーは懲罰に厳重であられる。8.(戦利品は)貧困な移佳者たちのものでもある。かれらは自分の家から追われ,また財産から 離れ,アッラーの恩恵と御喜びを求めて,アッラーと使徒を助けている。これらの者こそ,真実 な者である。 9.そして以前から(アル・マディーナに)家を持っていて,信仰を受け入れた者たちは,(移住 して)かれらのもとに来た者を愛護し,またかれら(移住者〔ムハージル〕)に与えられた(戦 利品)に対しても心の中で欲しがることもなく,自分(援助者〔アンサール〕)自身に先んじて (かれらに)与える。仮令自分は窮乏していても。また,自分の貪欲をよく押えた者たち。これ らの者こそ至福を成就する者である。 10.かれら(移住者,援助者)の後に来た者たちは,(祈って)「主よ,わたしたちと,わたし たち以前に信仰に入った兄弟たちを,御赦し下さい。信仰している者に対する恨・心を,わたし たちの胸の中に持たせないで下さい。主よ,本当にあなたは,親切で慈悲深くあられます。」と 言う。 11.あなたは,偽信者たちが啓典の民の中の不信心な仲間に言うのを見なかったのか。「もしあ なたがたが追放されるなら,わたしたちは一緒に出て行くであろう。あなたがたのことに関して は,誰にも決して従わないであろう。またあなたがたがもし攻撃されるならば,わたしたちはK ず助けるであろう。」だがアッラーは,かれらが真に虚言の徒であることを立証なされる。 12.もしかれらが追放されても,かれら(偽信者)は,決して一緒に出て行かないであろう。も しかれらが攻められても,決して助けないであろう。もしかれら(偽信者)が助けようとしても ,必ず背を向けて逃げ,結局かれらは何の助けも得られないであろう。 13.かれら(ユダヤ人と偽信者)の胸の中では,あなたがたの方がアッラーよりも,ずっと恐ろ しいのである。これはかれらが,何も分らない民のためである。 14.かれらが一緒でも,しっかりと防備した村とか防壁の陰でない限りは戦わないであろう。強 いのはかれらの間の闘争心(だけである)。あなたはかれらが団結していると思うであろうが, その心はばらばらである。これはかれらが,知性のない民のためである。 15.かれら以前にも,つい先頃,自分の行いの悪い結果を味わった者がいたが,かれらにしても 同じである。(来世においても)かれらには痛ましい懲罰があろう。 16.(かれらは)悪魔のように人に向かって,「信仰を捨てなさい。」と言う。(その人が)一 度不信心になると,かれは,「わたしはあなたと関わりはない。本当に万有の主アッラーが恐ろ しいのである。」と言う。 17.それで両者(ユダヤ人と偽信者)は最後に,(地獄の)業火に陥ることになり,かれらはそ の中に永遠に住もう。これが,不義の徒への応報である。 18.あなたがた信仰する者よ,アッラーを畏れなさい。明日のために何をしたか,それぞれ考え なさい。そしてアッラーを畏れなさい。本当にアッラーは,あなたがたの行うことに通暁なされ る。 19.あなたがたは,アッラーを忘れた者のようであってはならない。かれは,かれら自身の魂を 忘れさせたのである。これらの者はアッラーの掟に背く者たちである。 20.火獄の住人と楽園の住人とは同じではない。楽目の住人こそ勝利者である。 21.もしもわれがこのクルアーンを山に下したならば,それはきっと遜って,アッラーを恐れて 粉々に砕けるのを見るであろう。こんな譬えを,われは人間に示すのは,恐らくかれらが熟考す るであろうと思うからである。 22.かれこそは,アッラーであられる。かれの外に神はないのである。かれは幽玄界と現象界を 知っておられ,慈悲あまねく慈愛深き御方であられる。 23.かれこそは,アッラーであられる。かれの外に神はないのである。至高の王者,神聖にして 平安の源であり,信仰を管理し,安全を守護なされ,偉力ならびなく全能で,限りなく尊い方で あられる。アッラーに讃えあれ。(かれは)人が配するものの上に(高くおられる)。 24.かれこそは,アッラーであられる。造物の主,造化の主,形態を授ける(主であり),最も 美しい御名はかれの有である。天地の凡てのものは,かれを讃える。本当にかれは偉力ならびな く英明であられる。

日本語の意味の翻訳
ウィリアムブラウン著書式作成
pdf--
http://globalquran.com/download/pdf/

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